ep12 決意とクリスマスの昼

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ep12 決意とクリスマスの昼

今日はクリスマスイブ。夢はクリスマスまで、と決めた。今度は逃げない。明日になったら僕は、ノアさんに全てを話す。 「カルロ、今日夜予定ある?」 昨日遅くまで仕事をしていたから、ノアさんは昼過ぎに起きてきた。 起きて自分で食べるように作った目玉焼きと焼ベーコンを乗せたパンを僕にも作ってくれ、ありがたくいただいていると、唐突にそう聞かれた。今日明日はお店は休みだ。 「いえ、何も。」 逆にノアさんにはないのだろうか、と不思議に思う。ノアさんはかっこよく、そして世話好きで優しく、オシャレで、どこからどう見てもモテそうなのに。 「じゃあ、今日テオの家に行って4人でパーティーするか。」 「はい。 … ?はい?」 テオの家で、4人?ということは、テオには恋人か結婚相手がいるのだろうか。そしてその人たちの輪に僕が入る…? 「ちなみにテオの家にテオの育ての親?みたいな人で俺の従兄弟にあたる人がいるけど、テオの仕事のことでお礼が言いたいって言ってて、その人もいる。」 育ての親みたいな人、とはどんな関係のことを意味するのだろうか。それでも、明日でノアさんと一緒に居られるのが最後なら、今日くらい家族に近づけた気分で居たいと思った。 「行きたいです。」 パンを咀嚼し終わってから飲み込むと、そう答える。 「ありがとな。」 ノアさんはそう言って微笑んで僕の頭を撫でてくれた。こうされるのも、あと少しだけ。目を閉じてしっかりとこの感触を覚えておこうと思った。
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