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あの春、恋に落ちる音がした。
小学生の時はたいして意識もせずただ仲のいい女友達だと思っていた。それから中学生になっても同じクラスだった。そして1度目の席替えでそいつとはとなりになった。
そう、今思えばその時から何か変わったのかもしれない。
「おはーっす」
おれはまだ寝ぼけたような声で言った。
「おはよう、ねぇ数学の宿題やってきた?ちょっと見してくんない?」
「赤川また忘れたのかよ、しょうがねぇな。ほらよ」
そんな様な日常会話が続いたもっともおれもたいして
宿題をやってきていないがまぁ別にそこはあまり重要ではない
そしてそれから1週間くらいがたったときおれのところにある噂が流れ込んできた。
赤川と藤沢が付き合っている
という噂だった。藤沢とは幼稚園から一緒だがそこまで仲はよくなかった。
「おい、赤川お前藤沢と付き合ってるって本当か?」
「まぁね、竜斗めっちゃ優しいよ!いつも沙穂のこときにかけてくれるから」
赤川と藤沢は小学生のころから藤沢は赤川のことがすきといじられていた。それが中学生になってこんなに早くカップルになるなんて思ってもいなかった。
放課後になって藤沢がおれの教室にやってきた
「おーい沙穂いる?」
「彼氏さんがお迎えにあがりましたよー」
おれは少しイヤミっぽく言った。嫉妬していたのかもしれない。
「ごめん、竜斗いこっか」
2人の背中を見るとおれがすごくダサく感じた
そして遂におれにもつきがまわってきた。
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