[3] 無尽蔵のガラクタ

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華奢で儚く、髪の長い彼女は小首をかしげる。 「そんなことないよ」なんて、愛らしい声で言う。 「また心を読んだのかい」 「ねえ、わたしのひみつ、ひとつならおしえてもいいよ」 たまに私と彼女の会話は噛み合わない。 ねえねえと私にすがりつく彼女。 どうやらそんなに「ひみつ」を知って欲しいようだ。 そこまで言うなら。 「聞かせてよ」 私は彼女の腰のあたりを抱いて答えた。
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