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「何もなくても空気は美味しいところさ。今回の任務が終わったら行こう。ぜひとも行こう」
「そう言えば、今はドコに向かっているんだ?」
「洞窟の最奥にある伝説の斧を取りに行くんだよ」
「ツッコミを躊躇するほど想像以上の大冒険だった。あと、どうして斧?」
「僕は昔、山賊に憧れていたんだ」
俺は海賊派だ。
つくづく伊根屋とは好みが一致しない。
「観光情報がひとつあるよ」
「なんだ?」
「洞窟横の間欠泉と夕日の組み合わせ、凄くロマンチックなんだ」
「男2人でロマンチックな光景か。なんていうか、泣けてくるな」
「何を言ってるんだい」
見上げると、伊根屋は笑っていた。
「親友とだから楽しいさ」
2/end
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