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「親友であるきみにひとつイイことを教えよう」
伊根屋は人差し指を己の口元にあてた。
シー、と小さな声が続く。
黙って聞いておけということなら俺は片眉を上げて反応を返すしかない。
ボディランゲージという概念が懐かしい。
「料金所にいるおじさんの38%は僕のお仲間なんだ」
「微妙なシェア率だな」
ということはおじさん達も、傘を使って変なことができるのだろうか。
ちなみに伊根屋の傘は、広げたまま後部座席に置かれている。
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