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「ところで」
俺は『伊根屋』の腕の中におさまったまま尋ねる。
「俺は死なないのか」
「だから言ったでしょう? 僕はきみを助けにきたんだって」
「もっと早く来てほしかった」
「そこは心配いらないよ」
伊根屋は、床に落ちている『血濡れ包丁』を蹴っとばす。
「きみは不死だからね」
「はぁ」
自分の状況がよく分からない。
でも不死って言うのなら、そうなんだろう。
じゃないとこうして首だけの姿で生きているわけがない。
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