01:親友きたれり

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そのまま伊根屋は、俺を宙にほうりなげた。 「扱いがぞんざい!」 渾身のツッコミに伊根屋は笑顔だけを返す。 それから傘をすばやくたたむと、タンッと床を突いた。 パァン!とクラッカーの音が炸裂し、 惨劇の殺人現場は整然とした俺の部屋にもどる。 血が無くなったかわりに、クラッカーの残骸がささやかに散らかっていた。 ここまで、スローモーション。
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