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「どうして欲しいですか?」
「・・・い、言いたくない」
「じゃあ、ずっとこのままです」
「それも・・・やだっ、・・・あッ!」
葛藤する宏実さんを見つめながら、人差し指を蕾にピトッと置くと、それだけでビクリと腰が跳ねた。
そのままくるりと蕾の周りを円を描くように撫でれば、潤んだ瞳が強請るように私を見上げる。
早く、と目で訴えている。
でも、ちゃんと言葉で言って欲しいから。
「どうして欲しい?ちゃんと言って下さい」
有無を言わさない低い声で、もう一度聞く。
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