第一章 隠す感情 

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やめろー!優しくされると心に響く!林斗はただの同居人!林斗はただの同居人!ていうか会ったばかりの人にパンツ見られて気絶させてキスしそうになって!それでちょっと優しくされたからってさ!チョロすぎでしょ私!あーもう顔絶対赤いよ! その時インターホンが鳴った! 「やった!ナイスタイミング!」 私は走って玄関にいった。玄関を開けると黒いフードを被った女の子が玄関前に立っていた。 「どうしたのじゃバステッタ。慌てて出てきたりして。ゴキブリでも出たのか?」 「もし出たら吹き飛ばすわよ!それよりも私にも素質のある子が来たんだよ!来たんだけど!」 「それは良かったのじゃ。じゃあ祝いとしてパーティじゃな!ケーキならちょうどここにある!」 「食べたかっただけでしょ!はぁ、まぁ、いいから来て。紹介するから」 そう言ってその女の子を連れて部屋に戻る。そうすると林斗が正座をして待っていた。 「……なんで正座してんの?別にソファに座っても良かったんだよ?」 「いやぁ、流石に許可なく人の家で自由に行動するほど失礼じゃありませんよ。それにバステッタさんが具合悪そうにうずくまってたので許可を取ろうにも取れなくて…。ところでそちらの方は?」 そうすると女の子はフードをバッと脱ぎ、叫ぶように自己紹介を始めた。 「儂はハデス!冥界の管理という仕事をしている!バステッタの友達じゃ!……のう、バステッタ。何も問題が無さそうな子じゃが?とても礼儀正しい女の子じゃの。」 「騙されないで。その子はね。」 「あぁ。僕が自己紹介します。一応素質のある人間としてこの家に来ました。木枯林斗と申します。名前の通り僕は男です。」 林斗がそこまで喋るとハデスは、信じられないという顔をこちらに向けて来た。私も最初は信じられなかったよ。けどこれが真実なのよね。ていうか林斗の目をまだまともに見れない。うぅ…早く収まってー。 「ま、まぁいい。それよりもバステッタに素質がある人間が来た祝いをするぞ!」 「待って!今何時だと思ってるの!?0時だよ!?朝の!深夜だよ深夜!さっさと仕事に戻りなよ!」 「大丈夫じゃ!仕事は部下に押し付けて来た!ところで、ちゃんと素質があると確認したのか?」 やばい。すっかり忘れてた。 「林斗、ちょっとおでこ貸して。」 「んにゅ?みゅあぁ、はい。」 油断してたのかな?くそう。可愛い声出しおって!
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