第一章 隠す感情 

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林斗と額を合わせ素質を確認する。バステトの能力に合う素質を探す。集中して…全ての素質を探す…。 「!?」 ありえない…。この私の素質だけではない…これは…。 「どうしたのじゃ!?バステッタ!」 気付いたら汗をかいていた。今確認した素質は…。 「ハデス…。林斗の素質は…、私の素質だけではなかったわ。」 「なんじゃと!?儂の記憶の中では素質は必ず一つのみじゃぞ!?」 「あのー。これ結構恥ずかしいんですけど。」 しまった。林斗からおでこを離すのを忘れてた。ていうかおでこを合わせてたわけだよね?という事は素質を探しているときは目の前に林斗の顔があって…。 ボンッと音が聞こえてきそうなほど顔が赤くなるのを感じる。やばい。恥ずかしい。って今はそれどころじゃない。 「どうしたのじゃ?急に顔を赤くして。」 「な、なんでもないの!別に林斗の事はなんとも思ってないんだからね!」 「言葉遣いが変になるほど慌てたバステッタを見るのは初めてじゃ…。林斗と言ったか?一体何をしたのじゃ?」 「いや…別に何も。ただバステッタは可愛い美少女なのでそのまま本音を言っただけですけど。」 にゃあぁ!可愛いとか美少女とか!恥ずかしい!ウニャァァア! 「ところで儂はどうかの?林斗から見て。」 「もちろん可愛いですよ。バステッタと同じぐらいの美少女ですよ。」 「なっ!?儂が可愛い!?林斗は目がよく見えないんじゃないのか?そんな…わっ、儂が可愛い、だなんて。可愛い…」 ハデスが爆発した。林斗は無意識に褒めるみたいだしなんで爆発したのか気付いてないんだろうな。キョトンとしてるし。ていうか私の前で他の人を褒めて欲しくないんだけど。むぅ~! 「バステッタ。なんでそんなほおを膨らませてるんですか。よくわからないんですけど。けどそんな顔も可愛いですね。」 また!また可愛いって!この子私より背小さいのに!ていうかなんでそんなに人に可愛い可愛いって言うの!もう! 「可愛いって言うのは私だけにして!」 …ん?あれ?私今なんて言ったの? 林斗は顔真っ赤だし。ていうかハデスがほっぺを膨らませてこっち見てるんだけど。どういう事? 考えてるとハデスが林斗の腕を抱きしめている。っていうか胸を押し付けてるじゃん! 「どうじゃ?林斗。儂の胸の感触は?」 さすがハデス!負けられない! 「な、何をしてるんですか?ハデスさんとバステトさん?」
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