甘いひととき

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手が電子レンジの扉を開けた。 よく混ぜられ、よく、心を込めて作ったのだろう。 美しい色をしたケーキがそこにはあった。 ちょうどよくふくらみ、甘い香りを発するそれは急いで作業をしている手に包まれる。 手はスポンジがこれ以上縮まないようにするための作業でパタパタせわしない。 ケーキのスポンジはこれから化粧を施され、ドレスを着、色づいたところで 食されるだろう それは甘いひととき、甘い時間
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