0人が本棚に入れています
本棚に追加
「きみもブーツカットじゃん」
笑顔のままの彼女が僕のジーンズの裾を引っ張りながら言う。
「ブーツカットって、なんでダサいって言われるのかな」
そう言って、彼女のブーツカットの裾を引っ張ってみた。
それからブーツカットの話題で盛り上がった。
いつの間にか、空が晴れている。
「あたしが来ると晴れるのよ」
彼女が自慢げに言う。
「もしかして、晴れ女なんじゃない?」
「そう、あたしは晴れ女なの」
笑いながら言った彼女は目を閉じて、再び顔を空の方に向けた。
風はとても穏やか。
太陽の日差しが柔らかくて温かい。
日向ぼっこを楽しんでいるかのよう。
「空っていいね」
彼女が嬉しそうな声でつぶやくように言った。
最初のコメントを投稿しよう!