一章 遭遇

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 等身大パネルを作るという名目で、ひたすら銃の的にさせられる気持ちは。  あれ、振り替えてみれば、何が七海の逆鱗に触れてしまったのだろう。  まぁ、終わった過去を蒸し返しても、どうしようもないので諦めるが、些か過激すぎないか。  よし、仕返しをしよう。定期的にストレス解消することも大事だからね。 「ふっふふ、七海くん。相変わらずようしゃしない毒舌ありがとう。現代の戦姫(ビジョンプリンス)という痛々しく、可愛い名前は伊達ではないな。ふっふふふぅぁぁぁぁぁぁぁぁあああ」 「俺くんって、相当重症なドエム病なのね」  呆れているのか楽しんでいるのか定かではないが、七海は真面目感を漂わせる眼鏡をくぃと上げ、スカートの裾から微かに見せるホルダー銃を手に取る。  それが精装媒体(デバイス)だと認識できていても、一切の無駄を無くした俊敏な動きの前では何の意味を持たず、俺は下半身の大事な部分(ゴールドボール)へと、向けられた銃口を見送ることしかできなかった。  ぶちゃ。
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