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館山市のジュエリーショップ。
結城は
『すみません、ここのお店でこの浜千鳥のネックレスを取り扱ってますか?』
結城は女性店員に言うと
『確認して来ますので少々お待ち下さい。あっ、そちらのイスに座って下さい。』
結城と中瀬はイスに座った。
結城は
『ここでビンゴなら有り難いんだけどな。』
中瀬は
『相手が結城君だもん、多分無理だよ。』
結城は
『木更津市は決定かな?』
中瀬は笑って
『ここでビンゴって雰囲気は全く感じないんだけど………』
結城は
『木更津市に行く準備しちゃおうかな。』
中瀬は
『今から地図帳確認しておく?』
結城はうなだれて
『本当、俺って運がないからな~。』
女性店員が戻り
『すみません、ここでは取り扱ってないですね。特注品でもこのお店ではお客様には頼まれた記録はありません。』
結城は
『そうですか、わかりました。ありがとうございます。』
結城と中瀬はお礼を言い、駐車場に戻り車に乗った。
中瀬は車に乗った瞬間笑いが止まらず
『結城君、これは茂原市行きが見えてきたね。』
結城は
『それなら最初から茂原市に行けば良かったかな?』
中瀬は
『何とも言えないけど………』
結城は
『木更津市で決めよう。大丈夫だろ………多分………』
中瀬は
『自信ないんかい。』
結城は笑って
『全くないっ!!』
中瀬は
『そう堂々と言われても………』
結城は
『本当に自信ないし………このまま茂原市に行っちゃおうか。』
中瀬は
『ここまで来たんだから先に木更津市に行こうね。』
結城は笑って
『だって~、罰ゲームが~。』
中瀬は
『それって私のキスが嫌なんだ………』
中瀬はうつむいて言った。
結城は慌てて
『な、泣くなよ~。』
中瀬は泣いていた。
中瀬は
『だって~………』
結城は
『それじゃ後でね………』
中瀬は頷いて
『うん、わかった………約束だからね。』
結城は
『さて館山道に乗って木更津市に行こうか。もし木更津市に無ければ時間的に茂原市は無理だろうから明日朝から行こうか。』
中瀬は
『私で良いの?』
結城は笑って
『敬子の代わりに事務仕事する?』
中瀬は
『もちろん結城君にどこまでもついて行きま~す。』
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