鴨川広場の夜は更けて2

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女子会が終了し敬子と中瀬と小百合と佳奈枝は、居酒屋大将から歩いて事務所まで向かった。 中瀬は 『真田さんのお腹に小さな命が出来たって話しが今日一番驚いたよ。』 敬子は 『誰にも言ってなかったからね。』 佳奈枝は 『私もその話しが一番驚いたな。』 小百合も 『結城君より先に聞けた事が一番嬉しかった。お敬、お腹大事にね。』 敬子はお腹を触りながら 『うん、ありがとう。』 小百合は 『もうじきお敬が独身じゃなくなるって不思議だな………』 敬子は 『どうして?………』 小百合は 『高校の頃から一緒に楽しんできた親友がって思うとね。』 敬子は 『結婚して会えなくなる訳じゃないし、名前は変わっても他は変わらないよ。』 佳奈枝は 『小百合は敬子がお嫁に行くのが嬉しい反面、寂しいんだよ。』 敬子は 『なんで寂しいのよ~。私は私だから大丈夫だよ………もうじき独身じゃ無くなっちゃうから今日は語り合おうよ。』 小百合は 『うん、今日は語り合おうね………』 敬子は 『あのさ、懐かしい写真あるからみんなで見ようよ。』 佳奈枝は 『それ見たい見たい。』 小百合も 『私も見たいな。中瀬さんも一緒に見ようよ。』 敬子も 『そうだよ、中瀬さんも一緒に見ようよ。』 中瀬は 『ごめん、私はこのまま帰るよ。』 佳奈枝は 『今、中瀬さんはどこに住んでるの?』 中瀬は 『便利屋純一郎の横のアパートに住んでるよ。会社まで歩いて十五秒。』 小百合は笑って 『隣に住んでるんだ。』 中瀬は 『真田さんと結城君の計らいで、隣に出来たばかりのアパートがあるから、家賃は会社が払うから引っ越しておいでって言われて。』 敬子は 『中瀬さん加入が決まってすぐに隣のアパートの大家さんに頼んだの。まだ建ててる最中の時にね。そしたら、太海商工会の人で家賃安くしてくれて。』 佳奈枝は 『商店街の人達様々なんだね。』 中瀬は 『本当に商店街の人達は優しい人達ばかりだよね。』 敬子は 『もう商工会の人達はみんなお互い様精神だよね。純君も商工会の人達には安くやってるし。』
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