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「さあほれ、世にも珍しいドラゴンの肉じゃよ。一つ食べておいき」
夕暮れ時、子供達が魔導師事務所から帰宅するのを見ていると
何やら見知らぬ老婆に話しかけられているではありませんか!
「なにこれ!」
「うめー!!」
黒いローブを羽織った百歳くらいの老婆がお婆ちゃんバギーに座って何やらドラゴンの肉と謳ってサラミみたいな薄切りの乾燥肉を男児へと与えている。
「美味しいよ、僕こんなの初めて食べた!」
ほっぺが落ちそうだと狂喜歓喜し、男児達はお尻をぷりぷり振って跳び跳ねる。
「さらに!ここに取り出したるはドラゴンの油、これを傷口に塗ると
さあ、元通り!ナイフで切った傷はどこにも無いよ、さあお立ち会い!」
老婆、なんとガマの油の行商人の如くすかさずそこでドラゴングッズの叩き売りを始めたではないか!
「すげー!」
「婆ちゃん、これいくら!?」
「待ちなさい」
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