レイヴン・エフェクト 7895

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窓を開けてみる。 風が冷たい。 窓越しの世界は、日差しで暖かく見えるのに。 窓を1枚失っただけで、こんなに寒く感じる。 私も心の窓を失ったのかも知れない。 いえ、自ら割ってしまったと言うべきか。 雲一つない空に、少しだけ『染み』を付けてやりたい。 白い息を雲になるように飛ばす。 私のささやかなレジスタンス。 左手のリストカットの跡が、少しだけ疼いた。 吐息が雲にならなかった代わりに、1羽の大きな鴉が青いキャンバスを切り裂いた。
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