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…眠れない…やっぱり、怖い。
うーん…快眠方法は…やっぱり、抱きつくことかな?うんそうだ。そうに決まってる。
私は、早速取り掛かることにした。片臣が寝返りするタイミングを伺いながら、背中に抱きついた。あ、これわりと眠れそう…
…あれ?そういえば…今日、土曜日だよね?
私が眠れない理由は、この土曜日が過ぎたらという不安でいっぱいだからだ。だって、土曜日が過ぎたら…テストだもの。
あれ?本当に来週?
…先生は、なんて言った?
来週の月曜日、中間テスト…だよね?
でも、ここで1つ疑問が出てくる。
…そう、やってない課題についての居残りについてだ。
そもそも…2日前に言う内容か?いや、違う。遅くとも1週間前には言わないといけない。
…つまり、盛大なる勘違いをしてたわけだ。
…なーんだ!単なる勘違いか?
これで眠れる!いやあ…お恥ずかしいなあ…
私は、そう思いながら眠りに…つこうとした時だった。
「…神田…?」
やばい。片臣が起きた。
これは一大事だ。だって、あの片臣が起きたんだよ!?普通起きないよ!?いや片臣は普通じゃないんだけどさ!
片臣は、そのままの体制で私に質問した。
「…何、してるの?」
…そんなのもちろん…
「眠れないからね、片臣を抱きしめて寝ようかと!いやあ、我ながら天才だよね!」
「うん。天の災いだよね」
ため息をつきながら、片臣は毒を吐いた。
うわあ…事実だとしてもわりとグサってくるぞこれ…童顔ショタボ低身長の片臣に言われたら尚更くる…目覚める…というのは嘘だ!
私が1人項垂れていると、片臣は向きを変え私と抱き合う体制になった。待って、こいついい匂いする。石鹸みたいな匂いがする。女子力高いな片臣。
そう思いながら見ると、片臣は眠っていた。私も寝よう。眠い。
そう思いながら、目を閉じた。
…閉じても、しばらく眠気覚めてるんだよな、これ…そうだ、素数数えよう。
2…3…5…7…11…13…17…19…23…29…31…37…39…41…
…ダメだ、眠れない…すまない、私は眠れないようだ…
羊?いや、あれは1回実践したからやめよう。眠れないどころか逆に目が覚める。
…片臣の懐に頭突きをする勢いでみぞおちを叩きこむ?
…いいねそれ!よし実践だ!
善は急げ、ハイ頭突き!
「ゲホッ!?ガハッ…神田、起こすのやめ…て」
その言葉を聞いた直後、私は眠りについた。
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