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2話:勉強って大切だよね
「来週の月曜日は中間テストです。初めてで戸惑うかもしれませんが、今までのテスト簡単だったくらいなので、精一杯頑張りましょう」
帰りのST中、いきなり担任の斉藤先生(男)が爆弾発言を落とした。
…え、待って、テスト?え、テスト?
「嘘だァァァァァ!テストなんてあるわけない!」
「神田、私と勉強しようか」
「嫌だァァァァァ!たとえ原ちゃんと勉強できるとしても勉強は嫌だァァァァァ!」
「神田、うるさいぞー」
斉藤先生…あなたが原因なんですよ!?テストなんて作るあなたが悪いんです…!あ、今の私、言葉遣い丁寧じゃない?ちゃんと丁寧な言葉つかえるんだ。知らなかった。
私がそんなことを考えてる中、斉藤先生はさらに追い討ちをかけてきた。
「課題が出てないやつはテストが終わるまで毎日居残りな」
「うわぁぁぁぁぁ!」
「…まあ、ドンマイ」
「お前も居残りだぞ片臣」
「…まあ、そう…だろう…ね…」
「あ、寝た」
原ちゃん…こいつ腹立つよ…蹴っていい?いいよね?
原ちゃんが寝た宣言をすると同時に、片臣が机に突っ伏した。私たちの席は最前列のど真ん中のため、当然注意されたが、私は話が耳に入らず、唯一何も言葉を発してなかった新井だけが注意を免れた。何で新井は何も言わないんだ!風邪か!?腹痛か!?
そうこう騒いでいるうちに、チャイムが鳴った。どこの学校でもおなじみのチャイムだ。いつかチャイム変えてくれないかなあ…毎日同じでつまんない!「…あ、チャイム鳴ったな。では、号令!」
「起立…礼…さようなら」
ーさようなら
皆が挨拶をした後、先生が声をかけ、皆が騒ぎ出した。愚痴を言う人、願いを叫ぶ人、ドヤ顔の人などが集まる教室を、私は意外と好いている。同類だもんね!
「神田、帰る」
「あれ?片臣が呼ぶなんて珍しいね。どうした?」
私が聞くと、2人とも先行った、と話した。
…いつの間にか皆居ない!さては私を置いて帰ったな!?
「許さない…!」
「どうどう。帰るよ」
「待って唯一の常識人ンンンンン!」
私は、教室から出て行こうとしている片臣を追いかけた。
今日はたくさん叫んだな…叫びすぎて喉が痛い…
のど飴買って舐めよ。
…そういえば…
「片臣、先帰らなかったの?」
「神田の頭が心配だったから、待ってた」
「え?そうなの!?ありがとう!」
いやー…やっぱり片臣は優しいツンデレだね!
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