空を見上げよう

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「だからよく聞いて、素直な心を育むということは、単純に騙されることでも、暗に人の言う通り思い通りにすることではなく、人の話に疑問を持たないことでもなくて、素直に人の話を聞けないなら、聞けないでも構わないし、素直に人の言葉を信用出来ないでも構わないけど、素直さとは素直に素直さを返すということです。つまり、素直な心があるということは、人の言葉をただ受け入れるというよりは、人の言葉を受け入れても構わないと思えることです。だから、騙されたくないなら、疑わざる負えないなら、それでも構わないけど、人の言葉を受け入れるという選択肢を持つことです。だから、この場合で言えばまず空を見上げてみる。そして考えてみる。つまり、素直さとは騙す騙されないではなく、何事も一呼吸を置いた考えを持つということです。だから、一呼吸を置いて騙されるにしても騙されないにしても色んな選択肢を持って下さい!」 「話は以上です。話のついでに空を一緒に見上げてみませんか?」 その人が空を見上げる瞬間を見届けた後、僕も同じように空を見上げた上で、この時の僕は空を見上げながらこう叫んだ。 「これが素直に耳を貸すということか!!!チクショー!!!俺はまだ騙されねーからな!!!俺はまだ素直な人間になんてならねーからな!!!俺はまだクソみてーな大人にならねーからな!!!」 その時の僕の言葉を聞いて、その人は笑顔でこう言った。 「素直な心を育めたね!」
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