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「留学してたのは、じゃあ、イギリス?」
「そう。祖父母の家に……ロンドン市内に住んでいたから、最初はそこに下宿して」
「ふうん。彼、どんな人だったの?あー、と、単なる好奇心」
裾を割って太腿を撫でるノアの手に、摂の手が重ねられる。もっと大きく、と、心地よさげな薄目が注文をつけるのだ。腰を捻った彼から手首の上あたりに押しつけられた場所の感触で、下着を着けていないことを確信した。
「ウィンブルドンの美大生だった。ロンドンっ子だったけど、家から離れて、フラットをシェアして友達どうし五人で住んでた」
「大学生になって実家に住んでるやつの方が、おかしいって国だから」
「はは、そう。俺も結局一人暮ししたなあ……レストラン代わりに毎日、祖父母の家には行ってたけど」
ジッパーが下ろされて、下着の合わせ目を、細い指が辿る。
「それで?フラットをシェアしてて?」
「……ああ、だから。彼の同居人のひとりが俺の友人で……うん、まあそんなとこ。俺がロンドンにいる間付き合って、帰国する時には別れたよ」
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