絶対服従2

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 ポーズは、拳の握り方まで正式な右フックのそれだ。 「わぉ、恐いな」 「一番近いコンビニまで、片道十分。こんな雪ならもっとかかるかも。少なく見積もっても往復で三十分、そんなに待たせるようなこと、してみろ」 「摂」 「待てないよ……欲しいんだもの、ノア」  声が潤む、これは文字表現に留まることではないと思う。 「俺も……欲しいよ」  感じ入って答え、ニットと、その下のTシャツを脱ぐ。ノアの裸の胸元に摂が手を伸ばし、十字架の付いた鎖を指で巻き取った。 「……クロスは、外して」  ホックを外し、脱いだ衣服の上にそれを落とす。  改めて愛おしい身体をベッドに押しつけて、バスローブの腰紐に指を絡る。わずかに力を込めて、引く、プレゼントのラッピングを解く心ときめく行為だ。裸の胸、臍、そして髪の色と同じ、茶色の茂み。  歯を立ててコンドームの袋を噛みちぎった摂が、ジェルに濡れたそれを渡すので、まずは自分で身に着ける。もう一度彼が噛みちぎったそれは、彼自身のために。  こちらに向かって伸びるような、しなやかなフォルムの彼のペニスだ。慎重にゴムを嵌めると、まだ少し柔らかい、弾力。 「あ……」  指先のわずかな愛撫に吐息を漏らして、摂は小さく首を振った。     
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