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 足首と、ついでに羽をもゆるく締め付けるなにか。でもそれは確かに、負った傷の痛みを緩和させてくれている。  毎日、側には同じ顔があった。恐れ、絶対につかまってはいけないと言われ育った種族の、恐らく子。でも、私の想像していた恐怖はいつまでも訪れる事はなかった。恐怖とはかけ離れた、私を安心させるような、そんな表情でこの子は、私を見つめるのだ。   1日に3度与えられる食事のお陰で体力は回復し、傷の痛みもあまり感じない。でも、良いことだけではない。うまく羽が動かせず、羽を使った移動が出来なくなった。その度にこの子に助けられるのだ。  降る雨は何日も止むことはなかった。でも雨というのは気まぐれで、次の瞬間にはあっさりと止んでしまう。この子はそれを待ち望んでいたように、嬉しそうに鳴き声をあげた。ぽかぽかと暖かな陽気を感じ、うつらうつらと瞼を重くしていると、何かが目の前をゆっくりと、通る気配を感じた。  目の前を通ったのは、見たことのないもの。太陽の光を受け、キラキラと輝くもの。  空を見上げた。それは太陽めがけてふわふわと、たくさん飛んでいた。透明な膜は艶を出し、この子がふう、と息を吐くと膨らみ、ぷつ、と離れるとふわふわと、そよ風に揺られながら登っていく。 「これはね、しゃぼん玉って言うんだよ」     
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