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「あーぁ。だから云ったのにー。」
ヨハネスが、倒れ込んだ私をベッドに戻しながらぶつくさと文句を云う。
「貴方の身体は、まだ魂と完全に癒着してないんです。
なので、普通に身体を動かそうとしてもコントロールが出来ないんです。
ですから、暫くは大人しくしといてください。
10分もすれば普通に慣れますから。」
すると、ヨハネスは私の手元からlistを取り、パラパラと頁をめくり始めた。
今まで本を見たり、手鏡を投げつけたり出来たのは、恐らく『魂と癒着』が上半身の方が先に出来ていたからなのだろう。
「listはひと通り見ましたか?」
「見た。最初と随分違うんだね。」
「えぇ。最初は選ぶだけですけど、今度は実践ですからねぇ。」
そう云いながら、ヨハネスが自分の首元をゴソゴソと漁ると、中から見覚えのある銀色のペンダントが出てきた。
「今から、ドッペルゲンガーとしての最低限必要な道具の説明をします。
1度しか云わないので、よく覚えておいてくださいね?」
そうして、約10分間、ドッペルゲンガーとしてのチュートリアル的な説明を受けた。
簡単に云うと、ペンダントが身分証明書、listの本がサポートアイテム、ヨハネスが監視役兼サポーターといったところだ。
この全てを駆使し、最終的にターゲットの生気、生きようとする心を殺せばいいらしい。要は廃人同様にすればこちらの勝ちだ。
「あぁ、それと大事なことを忘れてました。
そのlist無くなるんで。」
は?
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