《番外》その後

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《番外》その後

 ※13話の翌日の話です。  その日、校内に激震が走った。  とあるクラスの体育の授業は、もはや授業どころではなくなり、皆一様に目を泳がせ動揺を隠すことができない。  制服から体操着に着替える際に誰とも無しにを見つけ教室内は騒然となり、バレーボールの授業中にチラチラと見え隠れするが目に入ると手元が疎かになりボールは点々と体育館を転がって行く。  本人はに気付いていないようで、無頓着にの袖で頬を流れる汗を拭ったり、首元を引っ張って体操着の中に風を送り込もうとしている。  誰かが知らせるべきだと、皆分かっている。  しかし、その役目に手を挙げる者はいなかった。
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