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そんな三郎が十六になった時、三郎は仲良さげに一人の少年を道場に連れてきた。
『三郎、誰だこいつは?』
その少年は一見、女と見間違うほど綺麗な顔立ちをしていた、年は千萬雄と同じくらいだろうか?
『志渡さん、こいつは大木匡と言って、うちに奉公に来ている者ですよ』
『……』
大木はペコリと志渡に頭を下げた、最初の印象は無口でやる気のなさそうな、いけ好かない野郎、その上自分より背丈が遥かに高い。
『まだ、若そうだな?』
『十二になります』
『十二!?』
十二歳と言ったら、現代でいえば小学六年くらいの年になる、十二歳にして既に身長は五尺を優に越えており、まだまだ伸び盛りと言えよう。
『大木は年の割には背丈がデカイでしょう?奉公に来ているだけじゃ勿体無いと思ったんですよ』
大木は竹貫家の好意で、三郎や千萬雄と一緒に剣術を学ぶ事になった。
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