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吐息のようにささやいて
唇が触れる瞬間
ぱち!
と油が跳ねて
葵はくるりと反転
揚げ物を見る
肩透かしを食らった貴司は後ろから葵を抱く
「あー
危ないから
後でね」
貴司は
「後なら…いいんだな
何しても
覚悟しとけよ…」
と耳元で囁き
葵の耳が赤くなった
「大丈夫かな?このくらいで
足りるかな?」
男子たちの食欲が
心配そうな葵に
「そんだけできりゃ上等!」
貴司がニカッと笑う
「これからは俺と『交代』でやろうな?」
ほんの少し形の悪いケーキも
ごちそうも出来た
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