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それでもモノは試しだという。 そもそも、何故あの奇抜な彼女が僕に声を掛け、 何のサークルに来いと命令したのか。 彼女の行動には、謎が多すぎた。 その謎を知るためにも、そのモノを試してみるためにも、 今日は行かねば、という感情が、僕の中で勝利したのだった。 そして何よりも、彼女から、あの濁った水色を感じたこと。 あそこまではっきりと色を感じたことは今まで無かった。 しかも、綺麗で透き通るような水色ではなく、 少し黒い絵の具を足し始めたような濁り。 気になることばかりだった。 しかし、ずっと講堂付近を彷徨いていても変に思われるだろう。 僕の足は、いつもの喫煙所に向かった。
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