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昼休みは異常な程ごった返している喫煙所も、
この時間になると流石に人影もまばらになる。
いつも通りベンチに座り、煙草に火をつけ、目を閉じた。
思い出すのは、やはりあの奇抜な彼女のことだった。
いつもであれば、
今日の夜飯は何にするか、煙草買わないとな、とか。
そんなことしか過ぎらないのだが。
別に彼女に対して変な感情を抱いている訳ではない。
単純に疑問点が多過ぎて、考えることをやめられないだけだ。
まぁ、どっちにしても、答えはもうすぐ分かるのだ。
聞けばいい。
と自分の中で勢いをつけ、目を開き、携帯の画面を見ると、
時計は既に予定時刻を2分過ぎていた。
ほとんど吸ってないのに、フィルター間近まで燃え尽きた煙草を
灰皿に投げ入れ、僕は小走りで講堂に向かった。
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