第一章  ペットロス

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第一章  ペットロス

 自分が一杯一杯だった。 窓を閉めて、カーテンを閉じて、家から出たくない。 外から、小鳥の声が聞こえても、布団に包まっていたい。 チャイムが鳴って友達がやって来ても、ドアの向こうに鬼がいるような気がする。 ずっと一緒に暮らしていた犬が、天に召された。 私は、重篤なペットロスになった。 普通の人は、笑ってしまうだろう。 何それ? って。 私は、とてもその犬を大切にしていた。 家族のように愛していた。 辛い時間は続いた。 私は、布団の中でじっとしていた。
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