第五章  ニラまんじゅう(不潔表現あり)

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私は、怒りながら笑った後、ニラを食べてしまったハッピーの体を気づかって、ネ ットで検索した。 (ネギ類を犬は食べてはいけないと、昔から言うよね・・・) 『ニラと犬』 犬にニラを食べさせない事。ニラ中毒・ニラアレルギー・最悪の場合 ・・・と書いてある一方で、少量なら大丈夫な犬も結構いる・・・と書いてあった。 犬によって、ニラに対する反応が違うようだった。 吐かせたほうが良かったのかもしれないが、それもまた失敗したら喉に詰まって危 険だ。 ハッピーは元気もあるので、とりあえずそのまま様子を見ることにした。 「それにしても、どうやって入ったんだろう?」 落ち着いた所で、現場検証をすると、柵に落ち度は無さそうだった。 辺りを見ても、踏み台になる物も置いていない。 「・・・ん!」 ベッドの背もたれの一番高い所の角に、あの短時間で付けたとは思えない、凄まじ い歯型があった。 「・・・・」 必死で哀れな歯型だった。 (よっぽど食べたかったんだなあ・・・あの食い意地だもの。こんな所に食べ物を  置いて、罪深いことしたなあ・・・)  ハッピーはたぶん、ジャンプして前足を柵の頂上に掛けたんだ。 そして柵のそばの、ベッドの背もたれの角に噛みついた。 噛みついたアゴの力と前足で踏ん張って懸垂して、体を上げて柵を越えた。     
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