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たぬ吉とたぬ子は、おなかをすかせて
マザーの帰りを待っていた。
ファザーは、にんげんのじゅうだんに
よって天に帰った。
マザーの言いつけ
人里に近付かないこと。
兄妹、仲良くすること。
その頃、マザーは危険を承知のうえで
人里におりていた。
人里には、ねぐら周辺にはない
美味しいものがたくさんあるからだ。
ねぐらで待っている、
たぬ吉とたぬ子に
たくさん食べさせてやりたかった。
じゅうぶんな食糧をかかえて
国道を渡ろうとした瞬間、
ドカンと衝撃がおそった。
こんなところで、横たわっているわけには いかない!
早く、たぬ吉とたぬ子の待つ ねぐらに
戻らなければ!
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