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あてもなく道を歩いていると、大きな分かれ道に差し掛かった。さて、どの道を行こうか?その思案を遮るように、背後から「待って~」と声が聞こえる。
「誰?」声の主に尋ねる。
「私は“時代”です。“時代”があなたに追い付きました!」全くおかしな自己紹介だ。
「さあ、私と共に行きましょう!」時代はそう言うと、右の道を歩き始める。それを見て、僕は左の道を行くことにした。この先あんな奴と一緒じゃ、落ち着かなくて仕方ない。
僕はさよならを言おうとしたが、時代は「待って~」と別の人間を追いかけ、さっさと走り去ってしまった。
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