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六世帯のうち四世帯は家族持ち。残り二人が独身らしい。
勿論、有名人は住んでいなかった。
「二人かあ」どっちなんだろう?
由美子は妄想を膨らませた。
「あっ!いけない!夕飯の買い物に行かなくちゃ」
由美子は慌てて、買い物かごを手に玄関を飛び出したのだった。
* *
翌朝。
時計を見ると、朝の六時を回っていた。
昨日は中々寝付けなかった。
隣でぐーすか寝ている孝が、無性に腹立たしかった。そして由美子は布団から起き出して、いつもの様にロビーに降りて行った。
そして郵便受けから新聞を取り出すと「え?」
またあの手紙が入っていたのだ。
途端に由美子の胸が高鳴った。
そして周りを伺いながら、後でゆっくり読もうとエレベーターに飛び乗ったのである。
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