1人が本棚に入れています
本棚に追加
二通目の手紙はこうだった。
" 愛しの由美子さんへ。
またのお手紙をお許し下さい。こんな事はいけないと思いつつ、日増しにあなたの思いが募るばかりなのです。あなたの素敵な笑顔をいつまでも見ていたい!どうか不愉快に思わないで下さい。
フロアーセブンより "
「はあー」由美子は顔がほころんだ。
笑顔が素敵?
そんな事、言われた事もなかった。
孝からは逆に、笑った顔が怖いと言われ、よく喧嘩になったものだ。
とにかくどんな人なのか?一度見てみたい。
そして隣の佐知江へケーキを焼いたと口実に、情報をもう少し詳しく聞き出す事にした。
一人は山下 浩一さん。二十五歳で役所に勤める彼は、眼鏡を掛けてぼてっとしてる感じとタイプではなさそうだ。
そしてもう一人が小田切 誠さん。
二十八歳で駅前のジムに通うインストラクターで、中々の好青年らしい。ほおーっ。
最初のコメントを投稿しよう!