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そして翌日。 無料体験者は数名いた。同年代の女性が大半を占めており、やはりダイエットが目当てなのだろう。 指導者は、あの小田切コーチだ。 由美子は目を輝かせた。 あなたの由美子はここにいます。と、そんな気持ちでストレッチを行う。 しかし二十年のブランクに、由美子はもう息が上がっていた。 「結構きついわね」と座り込んでいると、後ろから 「最初から無理をなさらずに、ゆっくりでいいですから」と小田切が、優しく声を掛けてくれた。 「は、はい!」 自分にだけ声を掛けてくれたと思っている由美子は、次のベンチプレス体験で「うおおーっ!」と、 六十キロのバーベルを上げてみせた。 そして全員が、それをあんぐりと口を開けて見ていた。
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