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━━8月初旬のとある朝
「一さ~ん!華咲さ~ん!もうご飯できましたよー!早く起きて下さーい!」
今日も朝早くから芹澤さんの声が鳴り響く。
そして、そんな彼女の溌剌とした声が、今の私の目覚まし時計だ。
「おはよ~ごじゃいます……ムニャムニャ」
『おはよ~比女子♪
おっと!そんなことより早く台所に行かなきゃまた芹澤さんに怒られちゃうわよ!』
「は~い……ムニャムニャ」
私はまだ眠たげな比女子の手を取ると、急いでキッチンへと向かった。
『お、おはよーございます芹澤さん!』
「…おはよ……ごじゃりま…す……ムニャムニャ」
「二人とも遅いっ!!
ってのは冗談で、一さん、華咲さん、おはようございます♪」
以前、私と芹澤さんは楽器やそれらに伴うマストアイテムの使用方法の相違により危うく仲違いになりかけた出来事があった。にも関わらず、現在の私と芹澤さんの間柄は至って良好。全てはハナ店長が私達の仲を取り持ってくれたお陰。本当に感謝してもしきれないくらいだ。
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