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第3章 初雪とドラゴン
今年初めの雪が降った昨日、
そんな彼女から、どうしても一緒に行って欲しい場所があると誘われた。
どうしても写真を取りたい場所があるので付き合って欲しいという。
僕は驚いたが、とても嬉しかったので、快く了解した。
町並みは、雪に覆われてすっかり綺麗な雪景色だ。
A「寒いのに付き合ってもらってごめんね。」
B「いいよ。」
A「どうしても、一緒に見たかったの。」
そう言った彼女の目の前には、降り積もった雪と戯れる珍しい生き物がいた。
驚きながら、その生き物の正体に気づいた僕が、
B「ドラゴン!?」と叫ぶ。
彼女は一瞬振り向き頷いて、またカメラに目を戻す。
あの時と一緒だ。
彼女は、この一瞬を僕に見せたかったのだ。
僕は、そのあとしばらく
雪の中で生まれたドラゴンを彼女とともに見守った。
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