本が床から生えてくる

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 エデは肩をすくめて、なぁんだ、たいしたことないじゃん、のポーズをした。 「しばらく後に、42億冊になります」  司書さんが言うと、エデはのけぞって後ずさった。本の山に衝突したあと、本が崩れてきてその山に埋もれる。 「エデーーー!?」  私は慌てて本の山に飛びついた。山からエデの右手だけが伸びてきて、サムズアップをする。 「エデの馬鹿―!! 司書さん! この本の山、一体どうすればいいんですか」 「どうするも何も、一般人の我々では手がつけられません」  司書さんが手元の手帳を開いた。 「禁書ニノベキには、闇の悪魔が住んでいるんです。それを倒せば、この本の山も消えるはずですけど、悪魔なんて我々に倒せるはずが……。」 『その通り!』  地の底から轟く様な声がした。 『愚かなる人間どもよ、私の封印をといてしまうとは』  本の山の中から、真っ黒な化け物が出現した。水中のインクのような煙が、あたりに充満する。大きな翼と角を持った悪魔が、本の山から這い出てきた。 『我が名は闇の悪魔ディアボリカ。人間の魔力と体を喰らう魔物よ』  私は尻餅をついてしまった。まさかこんなことになってしまうとは。司書さんが後ろで「け、けいさつ……自衛隊……」と呟いている声が聞こえる。もっと奥の廊下からは、     
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