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どんよりとした、少し肌寒い日曜の午後。
今ひとつジオラマ作りに集中できず、せっかくの週末を、やや持て余し気味だった時に大祐の元に宅配便が届けられた。
まったく予期せぬその届け物は、兄の嫁である義理の姉から。
中身は惣菜の詰め合わせセットと、これまた独り身にはありがたい代物。
そして添えられたカードには、先日の姪の誕生日デートに付き合ってくれた
礼が改めて書かれてある。
つくづく出来た人だよな。
手の中の贈り物に視線を落とし、大祐は胸の内でポツリと呟いた。
実際、大祐の周りには母親を筆頭に細やかな人は少なく、義姉が出来て
初めて女性の細やかさを目の当たりにした。
それから十数年、折ある毎に、兄は義姉と出会えて本当に幸運だと思う。
まったくな、お袋ですら「ちゃんと食ってるか」とも聞いてこないのに……。
男の一人暮らしの食生活をおもんばかったことも明らかな義姉の気遣いに、やっぱりそんな事が頭を掠める。
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