6 テレパシー?

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6 テレパシー?

あぁ、予想以上にキツかった。 真友子は、帰り着いたマンションの玄関で肩を落として大きく息をついた。 今回の失敗は、単なるコンペでの「敗北」だけで済まないことは十分すぎる ほどに分かってはいた。 何しろ事は、通常よりも大きいプロジェクトの規模のみならず、 あのメーカーの傘下すべてを纏めてコンサルティングするという アイデア自体、こちらの営業が根気強く先方に持ち掛け続け、 ようやく実行へと駒を進めることが出来た企画だ。 それをほんの小さなミスから中核となる仕事を失い、結果、完全に 担当営業の顔を丸潰れにしてしまった。 今度ばかりは、さすがの真山課長も「ドンマイ」で済ませてくれない わよねぇ。 この予想通り、月曜の朝一番で出張明けの営業担当を訪ねた時は、 まさに斬首台に登った気分だった。
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