第2章 憂虞、高揚、危機

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第2章 憂虞、高揚、危機

第1話 季節は六月。 ただ夏を感じる様な、日々。 日も長く、昼間は日差しも眩しく暑い日が多かった。 山の中とはいえ、日差しが照りつける中川辺で黙々と石を探す毎日。 既に暑さとの戦い。汗だくになり後頭部から首筋にかけて日焼けする。 下を見続けている為、後ろの首筋は常に日差しに照らされ続けていた。 相変わらず『瑠璃黒曜』は、見つからない。少しでも『瑠璃』の痕跡位あれば、まだいいものの全く気配すら無い。 場所を変え、時には川の中の石を漁り。 黒曜石はあるものの…… 暑さとあまりの『瑠璃』を見つける事の難しさで、最近は早めに切り上げる事が多かった。 早めに切り上げ、ナカさんの所に行き陶芸の手伝いをする時間の方が長かった。 陶芸をやっている所を今迄、見た事が無かったので自分にとって新鮮で面白そうと思ってしまったので、ナカさんの手伝いも楽しかった。 「何だ~~ 『瑠璃』探しよりも陶芸の方が面白くなったのか? 随分、楽しそうに手伝ってくれてるけど」 ナカさんが嫌味たっぷりに言う。 「そんな事無いですけど。暑くなってきたので長時間、石探しすると流石に堪えるんです」     
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