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「私の意見かあ。私も李江の意見と同じかな。でもさ、女性は美しくあるべきだっていうのは、本当だと思う。だから、そのために努力する女性は、きれいになる、ならない関係なく美しい。その努力が彼女たちを魅力的に魅せ」
「ブーブー」
きらりさんの主張をなるほどと聞いていると、私のスマホが振動する。誰からの連絡かを確認すると、相手は意外な人物だった。
「ねえ、話の途中でスマホを鳴らさないでよ。気が散るんだけど」
「きらりが勝手に気が散るだけでしょ。誰からだったの?お義姉さんに連絡が入るのは珍しいですよね」
「李江って、たまに無神経なところあるよね。そんなところも好きだけど」
じっと、二人からの視線を感じるが、これといった面白いものではない。隠すようなことでもないので、今届いたメッセージの内容を伝える。
「千沙さんからでした。私が広告動画の意見を集めているのを知って、私の意見を聞いてみない?と言われただけです」
「千沙さんが、ねえ」
「千沙さんが、そんなことを」
私の言葉を聞くと、なぜか遠い目をし始めた二人に首をかしげる。
「ねえ、千沙さんと話すのなら、私たちも混ぜてよ」
「まあ、混ざってあげてもいいわよ。たまには、女子会でも開きましょうよ」
話はどんどん大きくなっている。私は個別に意見を聞かされてくれればよかったのに、今度は千沙さんと会うことになり、そこに彼女たち二人も立ち会うことになった。
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