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あれから、5年の月日が過ぎていた。
あの時と同じく、雪の降る日、俺は散歩の途中で、その公園の脇を通った。
B「………」
寄るつもりはなかったのだが、誘われるように公園の入り口を通った。
その時…
A「お兄さん、ちょっと写真撮らせてくれない?」
聞き覚えのある声がした。
急いで振り返ると、目の前には、あの日の彼女の姿があった。
B「小雪…」
A「ユースケ!一緒に写真撮るって約束したじゃん!忘れたの?」
B「でも…お前…病気で死んだんじゃ…」
すると、彼女はあきれたように一つため息をついて、こう言った。
A「私、約束は絶対守る主義よ?あの時、ユースケが一緒に撮ってくれる約束してくれて、すっごくうれしくて…5年間、ずーっと待ってたんだから!」
B「ごめん…」
A「もういいよ!そのかわり、今日は一日中私と写真撮ること!いい?」
B「りょーかい。」
A「ねえ、来年も一緒に写真撮ってくれる?」
B「はいはい。」
A「絶対だよ?約束、守ってよ?」
B「…分かってるよ。……小雪。」
A「ん?」
B「…好きだよ、お前のこと。ずっと前から。」
A「………ありがとう。」
お前に出会えて、良かったよ。
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