第5話

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第5話

あたしと亘は今、ラブホテルの中にいる。 ラブホテルの中は、薄暗く天井にも 壁にもガラス張りがされていた。 (…ここがラブホテル。) まさか、大学の男友達とこんな関係になるなんて。 「…李奈。」 その時、亘があたしの名前を呼んだ。 「…何?」 普段から下の名前で呼びあっている筈なのに こんな所にいるからやけに緊張する。 「…本当にいいのか?」 「…うん。」 正直、さっきの亘の提案には驚いた。 まさか、亘からそんな誘いを受けるなんて思わなかったから。 …でも。 亘もあたしも好きになってはいけない人を好きになっていた。
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