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「なんで?」
「・・・なんで?」
「なんで諦めないといけないの?」
「今、説明、したよね?」
「・・・」
だから私は、彼を拒んだ。
私だけの世界を覗こうとする、不躾な異端者。
隔離された私だけの箱庭。
余計な花は植えない。
「俺のこと嫌い?」
「好き、とか、嫌い、とか。そう言う問題じゃなぃ・・・」
「じゃあ嫌いではないんだ!」
「・・・ぇ・・・ん、まぁ・・・」
「よっしゃぁ!」
彼はまるで子供の様に無邪気に喜んだ。輝くような白い歯と眩しいまでの笑顔。
「・・・・・・」
お付き合いとか、恋とか、愛とか。そう言うものはよくわからない。
「俺は君の言ってることよくわかんないけどさ」
だけど・・・、
「変わってて、いんじゃねーの?」
人間なんだし。と彼は言った。
「全く同じ人間なんていねーだろ。そんなのただのクローンじゃん」
「・・・」
「違う考え持ってるからこそ支え合えるっつーのもあるんじゃねーかな? 俺には上手く言えねぇけど・・・」
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