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ジッと見つめると、目黒は少しだけ目をそらした。それから、車の方へ歩きだす。
「…お前が知らないだけで、千葉には他にも何かあるかもしれないぞって予想しただけだ」
「チーム長の単なる予想ですよね?」
「ああ」
「聞いてみなきゃわかりませんよ。私、まだ徹が好きです。だから、ちゃんと徹に確かめます」
「確かめられるのか?ちゃんと」
「はい。私だってわかってます。自分の意見も言えないようじゃこの先、一緒に暮らせませんから」
「それなら…後悔しないように確かめてこい。その代わり、何かあったら自分1人で抱えないですぐに俺の所に来いよ?」
「……」
何かあったらチーム長のところに行く?
そんなこと今は考えたくない。
徹と話をしたい。徹に確かめたい。
結婚したら自由にはしたいけど、俺は浮気はしないからって直接言ってほしい。
誤解だよ。
そんな風に心配させてごめんなって言って優しく抱きしめてもらいたい。
そんなこと簡単なはずだ。
遊ぶとは言っても、安上がりな女だとは言っても、1番に好きだし悲しませるような真似はしないつもりだからって、きっと徹なら、そう言ってくれるはずだ。
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