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「乗れよ。行きたい場所まで送るから」
「…すみません、チーム長」
「何を謝るんだよ。謝る必要はない。それとも俺の気持ちに応えられないから謝るのか?」
「……」
「謝るな。俺が勝手にしでかしてることなんだから。お前を勝手に好きになって、お前を勝手にかばいたくなって、お前に勝手に服を買っただけだ」
目黒が翼の頭へポムッと手を置いた。
困ったように眉毛をハの字にする翼。
「そんなに気にするなら、俺と結婚してみるか?」
いきなりチーム長の口から出てきた『結婚』という言葉に、かなりビックリしていた。
簡単に言う事じゃないのに。やっぱり、チーム長は変わってる。
「それはちょっと…」
即答していた。
「なんだよ、全く。…もう、いいから早く乗れ」
苦笑いする目黒が翼の背中を押して車へ押し込む。
あとから乗り込んできた目黒に
「千葉の家へ行ってみるか?」と
聞かれ翼はコクリと頷いた。
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