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幼い頃から私は「天才だ」「神童だ」と周りから常に持て囃されて続けてきた。
うちには他の家よりもたくさんの資産があって、両親は1人娘である私に多くのことを経験させ、そして学ぶ機会を与えてくれた。
大抵のことはやれば2、3回で完璧にマスター出来たし、大会で賞を受賞することも私にとっては簡単なことだった。
私自身、才能のある者はそれを行使する義務があると思ってる。
だから、その才能を上手に活かすための努力も怠ることはなかった。
けれど、私の才能が開花していくたびに、私に対する周りからの期待はどんどんと大きくなっていった。
小学5年生の頃、両親の仕事の都合で違う街に引っ越すことになった。
転校先の学校が決まった時も「どうせまた天才だ、神童だと持て囃されて、サーカス団に飼われる芸持ちのライオンみたいに周りから気持ち悪い視線を浴びせられるんだろうな」と、そう思った。
そんな私の予想は半分的中した。
周りの期待を裏切らないために、勉学にもスポーツにも芸術分野にも、必死になって取り組み、結果が出るたびに同じように教師や生徒たちから賞賛の嵐を受けた。
けれどそんな中で、私に賞賛とは真逆の感情を向けている生徒がいた。
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