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里穂の足が治ってから、俺たちはデートというものに出かけた。
「蓮!こっちこっち!」
一つ上のはずなのに子どものようにはしゃぐ里穂を見てると落ち着く。
「あ、新しいお店が出来てるじゃん。」
そう言って嬉しそうに入っていく里穂についていく。
「これ、里穂好きそう。」
そう言って俺が手に取ったクマのぬいぐるみをきらきらした目で見つめていた。
「好き!可愛いー!」
俺の手から里穂の手に映ると嬉しいそうにそのクマを抱きしめていた。
「買ってあげるよ。」
「え?いいの?」
「彼女の欲しいもの買ってあげるのは彼氏の仕事だから。」
「でも。何もない日だよ?」
「初デート記念。」
「蓮は男なのにそういう記念日気にかけてくれるんだね。うれしい。廉もこんなならいいのに。」
こうしてても里穂の心の中には廉さんがいる。
でも、俺も里穂に立夏を重ねて見てる。
里穂はこれで幸せなのか?
でも、里穂が望む間は続ける。
たとえ間違っていても。
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